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ししるいるい

語感の割に悲惨な意味合いを持つ。

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2024/03/19(Tue)15:47

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別に本ばっかり読んでるわけじゃないんですよ。

2008/06/30(Mon)17:31

木洩れ日に泳ぐ魚 木洩れ日に泳ぐ魚
(2007/07)
恩田 陸

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できれば一気に読んでしまいたい作品。


引っ越しの支度が終わった一組の男女。
朝が来たら別々の道を行く二人が最後の晩、一枚の写真と一人の男について語り合うお話です。


多分女性って強いよね! それに比べて男は馬鹿! っていう趣旨なんじゃないかな。

序盤の先がどうなるのか全く読めないはらはら感と謎が解けていく中盤は素晴らしかった。
その盛り上がりに反して終盤はぐだぐだ終わった感じ。
ネタバレになるけど、つまり何かもう「興味ねぇよ」という感じがひしひし伝わってきた。

もちろんあれは意図的な演出なんでしょう。いわゆる「それに比べて男は馬鹿!」っていう部分。

多分乙一氏だったらもう一つどんでん返しを入れるのだろうけれど
物足りなさは感じませんでした。

あんなに少ない登場人物でここまで話を膨らませられるというのは流石プロ。


そろそろ自分もがんばらなくては。
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No.101|読んだ本Comment(0)Trackback()

夜は短し歩けよ乙女

2008/06/27(Fri)13:37

夜は短し歩けよ乙女 夜は短し歩けよ乙女
(2006/11/29)
森見 登美彦

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 前々から中村氏のイラストが表紙だったので気になっていたものの
なんとなく手が出せなかった代物「夜は短し歩けよ乙女」
偶然図書館で見つけたため借りて読みました。

なんとも不思議な物語。
すばらしきエンターテイメントでありました。

中身がない? 言ってろ。


現実と幻想とが織り交じった奇妙な世界観ではありますが、その一見相反する二つのそれを見事に融合させている作品です。

吾輩は猫であるのような雰囲気(あくまで雰囲気!)でありながら舞台は現代の大学生
レトロでありながら新しいというのは京都の町そのものを表しているようで、その不思議な感じが心地の良い余韻を与えてくれました。
最初の数ページはちょっと肌に合わないなと思ったけれど、読み進めていくうちに世界観を理解できて


あぁ、これ、ファンタジーなんだ

と分かったらもう楽しくてしょうがなかった。

まるでパレードを見ているよう。
狭い世界の中に色々なものがぎっしりと詰まってる。


たくさんの人物がひとつの町に集まって、出る人出る人誰かとしっかりつながっている。
一つ一つのピースを迷いなくはめられたようなあのお腹のそこから湧き上がってくるようなあの感覚に近いかもしれません。


正直、小説におけるリアリティなんて最低限入れておけばいいんだ。
問題は読者の気持ちを楽しくできるかどうかであって
くだらないリアリティなんてそこらに転がってるんですよ。


そういうのに飽き飽きしてるから小説を読むのに、小説読んでる時でまでうじうじぐずぐずしなきゃならないとはこれ如何に!


そこのお前。お前のことだよ俺!!


ご、ごめんなさい。




ひとつ不満を挙げるとすれば、最終的に二人がいい感じになっちゃったところ。
「お友達パンチ」は黒髪の乙女が先輩を殴る複線だと思ったんだけどなぁ。

それを除いても面白い作品でした。
毎度毎度の事ながら人を選ぶのでお勧めはしませんよ。

No.100|読んだ本Comment(0)Trackback()

くるねこ

2008/06/21(Sat)23:07

「先生 あの子 ウチの子にします」

「名前は胡ぼんにしました」




くるねこ 2 くるねこ 2
(2008/06/20)
くるねこ 大和

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涙腺決壊。何度読んでもここでじわっとくる。


実際のところ障害が残る可能性のある猫をよそさまにあげられないから、という事なのだけれど
「猫はこれでうちどめ」という意味を込めてトメと名付けたと全巻に書かれていたように
もう一匹猫を飼うというのは、しかも決して軽くないハンディを背負うことになるかもしれない猫を飼うというのは、くる氏にとって勇気のいる決意だったんじゃないかと思う。

「悩んだって迷ったってどうせ(捨て猫を)拾うのだから、サッサと拾う」

それと同じ理屈で、迷いはなかっただろう。

それにしたってこんなにも肝が据わるもんなのだろうか。
男前すぎるというか何というか……。
猫飼い歴の長さの問題ではない。


神様とかスピリチュアルとかそういう類のものはだいきらいなのでこういう事言いたくないんですけど
この人には本当に猫神さまがついてるのかもしれない。

だからこそ胡ぼんは今も元気に生きていられてるのかも、と。



再録は多いけれど、シンプルでじんわりとくる笑いがそれを感じさせず、何度でも読みたくなる本です。

お金がない人はブログの過去ログを読みましょう。
gooブログはログがちょっと読みづらい仕様なので、できれば書籍版をお勧めします。


ちなみにクビシメも読了してますが、読後の感想を携帯の中に放り込んだまま熱が冷めたので
見送り。

No.98|読んだ本Comment(2)Trackback()

先を知ってると読むの辛いな。

2008/06/14(Sat)12:30

細かいところは忘れているけれど、大まかなところだけ覚えているので
最初の方を複雑な気持ちで読んでいます。

クビシメロマンチスト―人間失格・零崎人識 (講談社文庫 に 32-2 西尾維新文庫)


なんかすごい違和感。最初誰だよこいつとか思ってしまいました。
巫女子のイラストは初期の絵柄でしかみたことがないからかな。
いや、デザイン的にもなんか変だ。

クビキリサイクルの表紙はすごく格好良かったんだけど

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫 に 32-1 西尾維新文庫)


かつて友人に「浅葱さんが書きそうな文章を書く人だよ」と勧められてクビシメロマンチストを手渡され
数ページ読んで同属嫌悪大発揮だったな。
今じゃ同属嫌悪なんておこがましいにも程があるけれど。


今でも氏の文章は語感優先な感じが時々苦手だなぁと思います。


まだ読み終わってません。
いっつもトリックに関することは忘れてしまうので、割と楽しんで読めています。

No.96|読んだ本Comment(0)Trackback()

二冊同時購入特典? あるわけねえだろ

2008/03/08(Sat)14:26

「チイサイアキミツケタ~~~」

「ちょ! な……なんか出てる!」

---------- キ リ ト リ ----------


もずく、ウォーキング! 最終巻でした。
ニートで頭でっかちの室内犬もずくの非日常を描いたフィクションエッセイ漫画。

最後だからか、前二巻と比べて笑い分が薄めで悲壮感とかそういったものが漂っていました。
のっけから「犬の寿命は長くて二十年」なんて漫画でしたし、こりゃ最後はもずく昇天泣かせ落ちか……? と嫌な予感むんむん。

世の中をニヒルに切るのがこの漫画だというのに、まさか「フォークが刺さったサボテンが刺さった犬」の話で涙ぐまされるとは思わなかった。



基本的には面白かったけど最終4話の大事な部分を意図的に書いてない所とかは正直怖かった。
全部夢でしたとか言われてもおかしくないような、恐ろしい裏設定がありそうなそんな感じ。


---------- キ リ ト リ ----------


「雨やまないねぇ。何して時間潰そう」

「『雨すら知らない凄く無知な人』ごっこは?」

「アハハ 面白そう」

「わぁ! 上空から液体が大量に降って来てる!

 何の液体か分からないから 怖い

 この量は 怖い」


(そう考えると確かに怖い)



***

「ただの水です。これを『雨」と言うのですよフユちゃん」

「!?」





「フユチャン?」
「無知すぎる!!」

---------- キ リ ト リ ----------


サナギさんの方は相変わらず。まだ全部読めてないので詳しくは後で。

No.50|読んだ本Comment(0)Trackback()